こんにちは。和の庭と暮らす、運営者のシンベです。
「高齢になり、草取りや庭木の剪定がつらくなった」「親が実家の庭を管理できなくなってきた」と悩んでいませんか。
大きな庭木や庭石、池、灯籠があると、何を残し、どこまで撤去すべきか迷うものです。和の庭をすべてなくすことに、寂しさを感じる方もいると思います。
高齢者の庭じまいは、庭をすべて撤去することではありません。思い入れのある庭木や庭石を残し、管理する範囲だけを小さくする方法もあります。
早めに庭の終活を進めておけば、本人の手入れだけでなく、将来庭を引き継ぐ家族の負担も減らせます。
この記事では、庭じまいを考える時期や残すものの判断基準、費用、DIYと業者依頼の境界を解説します。和の趣を残しながら、手入れを減らす仕上げ方法も紹介します。
- 高齢者の庭じまいと庭の終活の考え方
- 庭木や庭石を残すための判断基準
- 庭じまいの進め方と費用の見方
- 和の趣を残して手入れを減らす方法
高齢者が庭じまいを考える理由と判断基準

庭じまいでは、撤去するものから決めないことが大切です。本人や家族が今後どう庭と付き合うかを整理します。
安全性や手入れの回数、将来の住まい方も確認します。そのうえで、残す範囲や管理方法を考えていきましょう。
高齢者の庭じまいとは

庭じまいとは、庭木や庭石、池、花壇などを整理することです。目的は、本人や家族の管理負担を軽くすることにあります。
全面撤去だけが庭じまいではありません。高い庭木を減らし、花壇を玄関近くへ集約する方法もあります。
大切なのは、無理なく維持できる庭へ変えることです。好きな景色を残しながら、作業量だけを減らすこともできます。
庭を三つの範囲に分ける

庭全体を一度に判断すると、残すものを決めにくくなります。まずは役割ごとに、三つの範囲へ分けてみてください。
- 残して楽しむ場所:庭木や庭石、灯籠を眺める場所
- 管理を減らす場所:奥庭や広い花壇、芝生がある場所
- 暮らしに使う場所:園路、物干し場、駐車場など
室内から見えるモミジや庭石は、残す価値があります。一方、普段入らない奥庭は、管理を減らしやすい場所です。
玄関までの通路だけ、平板やコンクリートにする方法もあります。周囲を砂利にすれば、歩く場所と眺める場所を分けられます。
庭じまいは、全部残すか全部撤去するかの二択ではありません。場所ごとに役割を分けると、判断しやすくなります。
庭じまいで減らせる負担
庭じまいの目的は、庭をきれいに見せることだけではありません。日常的に発生している作業を減らすことも重要です。
- 夏の草取りにかかる時間を短くする
- 脚立を使う庭木の剪定を減らす
- 落ち葉や落果の掃除範囲を小さくする
- 害虫や越境枝への対応を減らす
- 池や水鉢の清掃負担を見直す
- 家族が実家へ通う回数を減らす
- 空き家になった後の管理を楽にする
庭仕事が好きな方まで、庭をなくす必要はありません。続けたい作業と、負担になった作業を分けて考えます。
段差や手すり、スロープを中心に整えたい場合もあります。その場合は、庭じまいより安全対策が主な目的です。
詳しくは、高齢者が安心して過ごせる庭リフォームの考え方も確認してください。
庭じまいと庭の終活の関係

庭じまいと庭の終活は別々のものではなく、将来に備えて庭を整理する一連の流れとして考えられます。
庭の終活は、将来を見据えて方針を決める考え方です。庭じまいは、その方針をもとに整理や工事を行うことです。
| 項目 | 主な意味 | 具体例 |
|---|---|---|
| 庭の終活 | 将来に備えて方針を整理する | 残すものの記録、家族との相談、費用確認 |
| 庭じまい | 管理負担を減らす整理や工事 | 庭木の縮小、池の撤去、舗装、花壇の集約 |
工事前から庭の終活は始められる
庭の終活は、大掛かりな工事から始める必要はありません。庭の写真を撮り、残したいものを記録するだけでも準備になります。
庭木や庭石の由来も、家族へ伝えておきましょう。本人にしか分からない思い出が残っている場合もあります。
庭にあるものは、次の四つへ分けると整理しやすくなります。
- 今の場所に残したいもの
- 場所を変えて残したいもの
- 業者へ判断を相談したいもの
- 撤去または処分してよいもの
たとえば、玄関前のモミジは残すと決められます。奥のマツは撤去し、灯籠は移設を検討する方法もあります。
親本人の意向を確認せず、子ども世代だけで実家の庭じまいを決めると、残したかった庭木や庭石まで処分してしまうことがあります。
意見が分かれるものは、すぐに撤去しなくても構いません。危険な部分だけを先に整え、後から判断する方法もあります。
老後に庭じまいを考える時期
庭が荒れてから急いで片付けると、選択肢が少なくなります。少し負担を感じた段階で、管理方法を見直してみてください。
特に、高所作業や重い道具に不安を感じたときが目安です。年齢だけではなく、作業後の疲れ方も判断材料になります。
庭仕事の負担が増えたとき

以前と同じ作業ができても、翌日まで体に痛みが残る場合があります。作業後の回復に時間がかかるなら、範囲を減らす時期です。
次のような変化が増えたら、一部の庭じまいを検討しましょう。
- 脚立を使う剪定に不安を感じる
- 草取りで腰や膝への負担が続く
- 落ち葉や落果の掃除が追いつかない
- 生垣の刈り込み回数を減らしたい
- 庭木が隣地や道路へ越境している
- 害虫への対応が難しくなってきた
- 池や水鉢の管理が負担になった
- 飛び石の段差やぐらつきが気になる
- 使っていない園芸用品が増えている
本人が庭仕事を楽しめている場合、全面撤去は必要ありません。高い木や奥庭など、負担の大きい場所から整理します。
住まい方や家族構成が変わるとき
本人が管理できていても、将来の住まい方は変わります。入院や施設入居、相続、住み替えも見直すきっかけです。
- 親の庭を子ども世代が引き継げない
- 家族が遠方に住み、管理へ通えない
- 実家を将来売却する可能性がある
- 空き家になる期間が長くなりそう
- 介護や生活動線を優先したい
- 台風や大雪のたびに倒木が心配になる
空き家になると、庭の変化に気づきにくくなります。越境枝や雑草、倒木が近隣へ影響する場合もあります。
詳しくは、国土交通省が案内する空家法の情報も確認してください。
脚立やチェーンソー、大きな石の移動には危険があります。以前できた作業でも、不安を感じたら業者へ切り替えてください。
親や実家の庭を家族で整理する

親の庭を整理するときは、家族だけで結論を出さないことが大切です。まず本人が残したいものや、続けたい作業を確認します。
庭木や庭石には、家族との思い出が残っている場合があります。金額や手間だけで判断せず、気持ちも整理しましょう。
本人の希望を先に確認する
家族には不要に見えるものでも、本人には大切かもしれません。「何を捨てるか」より「何を残したいか」から聞きます。
話し合うときは、次の順番で整理すると進めやすくなります。
- 今後の住まい方を確認する
住み続けるのか、空き家になる可能性があるのかを共有します。 - 負担になっている作業を聞く
草取り、剪定、落ち葉、池の清掃などを確認します。 - 残したいものへ印を付ける
庭木や庭石、灯籠は写真でも記録します。 - 将来の管理者を決める
本人が管理できないとき、誰が対応するか決めます。 - 工事の進め方を決める
一度に行うか、段階的に行うかを相談します。 - 予算と優先順位を共有する
安全、管理、景観、費用の順番を決めます。 - 工事後の使い方を考える
鑑賞庭や物干し場、園路などを決めます。
実家は将来の管理方法まで考える
遠方に住む家族が管理する場合、作業回数を減らす必要があります。台風後の確認や越境枝への対応も考えておきます。
年に一度しか確認できない庭へ、生垣や池を残すと負担になります。維持する人と作業内容を、具体的に決めてください。
将来売却する予定なら、高価な庭へ作り直す必要はありません。荒れにくく、状態を保ちやすい仕上げを優先します。
ただし、急いですべてを撤去すると、目隠しや日陰まで失う場合があります。建物に必要な庭木は、残す選択肢も考えましょう。
庭全体と残したいものを、工事前に撮影してください。離れて暮らす家族や業者とも、希望を共有しやすくなります。
残す庭木や庭石を決める基準

残すものは、見た目だけで判断しないことが大切です。安全性、手入れの回数、思い入れ、将来の用途を確認します。
残す、減らす、移設する、撤去するの四つで考えます。選択肢を増やすと、必要以上に庭をなくさずに済みます。主な判断基準を整理しました。
| 庭の要素 | 残す・活かす方法 | 減らす・撤去の目安 |
|---|---|---|
| 庭木・生垣 | 高さや本数を減らし、主木や目隠しだけ残す | 高所剪定が必要で、越境や落ち葉の負担が大きい |
| 庭石・灯籠 | 数を絞り、玄関前や小さな鑑賞庭へ移設する | 傾きや沈下があり、通路や今後の用途を妨げる |
| 飛び石・園路 | 必要な動線だけ平らに据え直して残す | 段差やぐらつきがあり、歩きにくさが残る |
| 池・水鉢 | 池を縮小し、水鉢や石組みとして面影を残す | 清掃や水管理、生き物の世話が負担になっている |
| 花壇・芝生 | 玄関近くや家族が使う範囲だけに集約する | 草取りや芝刈りが追いつかず、広さを持て余している |
| 竹垣・塀・物置 | 状態がよく、目隠しや収納に必要な部分だけ残す | 腐食や傾き、老朽化があり、補修負担が大きい |
庭木は本数より作業量で判断する
庭木が一本でも、高所剪定が必要なら負担は大きくなります。反対に、低く保てる庭木なら数本残せる場合があります。
剪定回数や落ち葉、害虫、隣地との距離を確認します。根が舗装や配管へ影響していないかも判断材料です。
大きくなった庭木を一度に強く剪定すると、切り口の周りから新しい枝が多く伸び、かえって手入れが増える場合があります。
樹種に合う管理方法を、植木屋や造園業者へ相談してください。
庭石や灯籠は移設も考える

庭石は処分するだけでなく、敷地内で再利用できます。一石だけを玄関前に残す方法も、和の景観づくりに有効です。
灯籠も、広い庭から小さな鑑賞庭へ移せます。少ない要素へ絞るほど、掃除や草取りの範囲を減らせます。
ただし、庭石や灯籠は見た目以上に重いものです。人力で動かさず、移設や撤去は業者へ相談してください。
詳しくは、庭石の撤去費用と再利用の判断基準で紹介しています。
池は管理を続けられるか確認する
池を残す場合は、水や落ち葉を誰が管理するか決めます。魚がいる場合は、給餌や水質管理も必要です。
維持が難しい場合は、池を縮小する方法があります。水鉢や池縁の石だけを残せば、面影を受け継げます。
池の撤去には、生き物の移動や埋め戻しも必要です。排水や地盤の確認もあるため、DIYには向いていません。
詳しくは、池じまいの費用と撤去後の活用方法を参考にしてください。
残すか迷うものは、処分を急がないでください。移設や再利用ができるか、業者へ確認してから決めましょう。
高齢者が庭じまいを進める方法と費用

庭じまいは、撤去工事から始めるものではありません。目的や残すもの、完成後の使い方を先に決めます。
ここからは、準備や費用、依頼先の選び方を解説します。工事後の仕上げ方法も比較していきます。
庭じまいの基本的な進め方

庭じまいでは、判断と工事の順番が重要です。先に撤去すると、必要な目隠しや庭の景色まで失う場合があります。
現在困っていることと、工事後の暮らしを整理してください。完成後の用途を決めると、撤去範囲も明確になります。
- 庭じまいの目的を決める
草取り、空き家管理、庭の縮小などから優先目的を決めます。 - 本人と家族の希望を共有する
残したいものや管理者、予算の上限を話し合います。 - 庭の状態を記録する
庭木や庭石、池、搬出経路を写真で残します。 - 残す・移す・撤去するに分ける
迷うものは、再利用できるか業者へ確認します。 - 完成後の使い方を決める
鑑賞庭や園路、駐車場などの用途を決めます。 - 現地調査を依頼する
残すものの保護や、工事後の仕上げも相談します。 - 同じ条件で見積もりを比べる
撤去範囲や処分費、追加条件を比較します。 - 工事後の管理を確認する
掃除や剪定など、残る作業を確認します。
完成後の使い方を先に決める

駐車場にする場合は、撤去範囲が広くなりやすくなります。小さな鑑賞庭を残すなら、庭石や灯籠を再利用できます。
物干し場へ使う場合は、歩きやすい地面が必要です。室内から眺める庭なら、人が入らない場所へ砂利を使えます。
用途を決めずに撤去すると、後から舗装工事が必要になります。二重の工事を避けるため、完成後を先に考えましょう。
段階的な庭じまいも選べる
予算や気持ちの整理がつかない場合、一度に工事する必要はありません。危険度と負担の大きさで順番を決めます。
- 枯木や越境枝など危険な部分を整理する
- 高木や生垣など手入れの多いものを減らす
- 防草や舗装、園路の工事を行う
- 残した庭石や植栽で小庭を整える
数回に分ける場合も、全体計画は先に作ってください。後で撤去する場所へ、費用をかける無駄を防げます。
庭を美しく再生することが目的なら、庭リフォームが向いています。詳しくは、古い庭を和モダンに再生するリフォーム方法をご覧ください。
DIYできる範囲と危険な作業

DIYで行いやすいのは、軽い片付けや工事前の準備です。撤去費を抑えるために、危険な作業まで行わないでください。
体力だけでなく、道具の重さや足元も確認します。周囲の建物や道路へ影響しないかも重要です。
| 本人や家族が行いやすい作業 | 業者へ依頼したい作業 |
|---|---|
| 植木鉢や園芸用品の仕分け | 脚立やはしごを使う剪定 |
| 小さな草花の整理 | 大木や道路沿いの木の伐採 |
| 低い位置で行う軽い剪定 | 切り株や太い根の抜根 |
| 残したいものへの目印付け | 大型庭石や灯籠の移動 |
| 庭の写真と寸法の記録 | 池の解体と埋め戻し |
| 平坦な場所の軽い清掃 | ブロック塀や物置の解体 |
| 希望や予算のメモ作成 | 重機、排水、地盤に関わる工事 |
低い位置の作業にも注意する
低い場所の作業でも、長時間かがむと負担になります。腰や膝に痛みが出る場合は、短時間で切り上げてください。
土が入った植木鉢は、見た目以上に重いものです。一度に運ばず、土と鉢を分けて整理しましょう。
高所や重量物は業者へ依頼する
脚立を使う剪定では、切った枝の重さにも注意が必要です。風や足元の傾きで、体勢を崩すこともあります。
刈払機は、小石や金属片が飛ぶ事故もあります。詳しくは、消費者庁の公式情報でも確認できます。
池や塀、大型庭石は、地中の状態を判断できない場合があります。安全性に関わる作業は、専門業者へ相談してください。
作業の大きさだけで、安全性を判断しないでください。道路沿いや傾斜地では、小さな作業でも危険が増します。
庭じまいにかかる費用の目安

庭じまいの費用は、庭木の伐採や抜根、庭石や池の撤去、廃材処分、整地、工事後の仕上げを積み上げて決まります。
一般的な目安として、庭木を数本整理する小規模な工事では、10万〜30万円ほどになる場合があります。
庭全体の整地や複数の撤去工事を行う場合は、30万〜100万円ほどを見込むこともあります。
池や塀、大型庭石の撤去に加え、駐車場や舗装まで整える場合は、100万円を超えることもあります。
金額は一般的な工事例をもとにした目安です。庭の広さや搬出条件、撤去するもの、工事後の仕上げによって大きく変わります。
総額だけで判断せず、撤去費、処分費、運搬費、重機費、整地費、仕上げ費の内訳を確認してください。
庭じまいの費用項目
見積書は、庭じまい一式とまとめられることがあります。実際には、次の費用で構成されています。
| 費用項目 | 主な内容 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 撤去費 | 庭木、庭石、池、塀などを取り除く費用 | 伐採だけか、抜根まで含むか |
| 処分費 | 枝葉、土、石、廃材などを処分する費用 | 処分量が増えた場合の条件 |
| 運搬費 | 庭から車両や処分先まで運ぶ費用 | 搬出距離や車両台数を含むか |
| 重機費 | 伐採、抜根、掘削などに使う費用 | 回送費や操作費を含むか |
| 養生費 | 建物や門、隣地を保護する費用 | 狭い通路や道路への対応 |
| 整地費 | 撤去後の穴や高低差を整える費用 | 残土処分を含むか |
| 仕上げ費 | 砂利、舗装、人工芝などの工事費 | 材料や排水、保証の範囲 |
費用を左右する条件
庭じまいの費用は、撤去する量だけで決まるものではありません。庭の広さや作業範囲に加え、庭木や庭石の状態、搬出のしやすさによっても変わります。
特に費用へ影響しやすいのは、次の条件です。
- 庭木の本数や高さ、幹の太さ
- 伐採だけか、抜根まで行うか
- 庭石の大きさや重量、埋まり方
- 池や塀、物置などの構造物の有無
- 重機やトラックが庭へ入れるか
- 道路から庭までの搬出距離
門幅が狭い庭や、階段や曲がった通路がある庭では、人力での搬出が増えます。残土や枝葉、コンクリートなどの廃材が多い場合も、運搬費や処分費が高くなりやすいです。
また、建物や門、隣地を保護する養生が必要になる場合があります。地域や依頼する業者によって、作業単価が異なる点にも注意してください。
撤去後を整地だけで終えるか、砂利や平板、コンクリートで仕上げるかによっても総額は変わります。見積もりでは、撤去工事と仕上げ工事を分けて確認すると比較しやすくなります。
庭じまいは、庭の状態によって必要な工事が異なります。大手が運営する一括見積もりサービスを利用すると、相談先を一社ずつ探さずに、複数社の費用や工事内容を比較できます。
安い見積もりは範囲を確認する
伐採だけの見積もりでは、切り株が残る場合があります。抜根や整地まで含むかを確認してください。
庭石も、敷地内で移す場合と処分する場合で費用が変わります。池は、埋め戻し後の地盤まで確認が必要です。
処分費、重機費、運搬費、整地費を確認してください。合計金額だけでは、工事範囲を正しく比較できません。
補助制度は契約前に調べる
全国一律の庭じまい補助金があるとは限りません。自治体によって、空き家や塀の助成が使える場合があります。
利用条件は、地域や年度、工事内容で変わります。契約前に自治体の公式窓口へ確認してください。
庭じまいを依頼できる業者

適した業者は、残すものと完成後の用途で変わります。庭木の整理と舗装工事では、得意な業者も異なります。
| 依頼先 | 得意な工事 | 向いている庭じまい |
|---|---|---|
| 造園業者 | 庭木、庭石、灯籠、和風庭園 | 和の要素を残して縮小したい |
| 植木屋 | 剪定、伐採、庭木の整理 | 高木や生垣を減らしたい |
| 外構業者 | 舗装、フェンス、防草、園路 | 管理しやすい庭へ変えたい |
| リフォーム会社 | 住宅と庭を含めた改修 | 玄関や勝手口も工事したい |
| 解体業者 | 池、塀、石垣、構造物の撤去 | 撤去するものが多い |
和の景観を残すなら造園業者
庭木や庭石を残したい場合、造園の視点が役立ちます。少ない要素で景色を作る方法も相談できます。
ただ撤去するのではなく、庭石を玄関前へ移す方法もあります。残す庭木の成長まで考えた提案を比べてください。
舗装まで行うなら外構業者
駐車場や平板園路、防草工事は外構業者が得意です。撤去後の用途まで、まとめて相談しやすくなります。
ただし、庭石や庭木の扱いは業者で差があります。残すものは、事前に写真と図面で共有してください。
見積もりで確認したい項目
複数社へ見積もりを依頼するときは、できるだけ同じ条件を伝えてください。工事範囲が違うと、金額だけでは正しく比較できません。
まず、残す庭木や庭石、移設する灯籠などが、見積書や図面に記載されているか確認します。口頭だけでは、工事当日に認識がずれることがあります。
特に確認したい項目は、次のとおりです。
- 伐採と抜根が分けて記載されているか
- 池や塀などの撤去範囲が明確か
- 処分費や運搬費、重機費が含まれているか
- 追加費用が発生する条件が書かれているか
- 舗装やフェンスの保証内容が分かるか
整地後の地面の高さや、雨水をどこへ流すかも重要です。排水の確認が不十分だと、工事後に水たまりができる場合があります。
近隣へのあいさつや工事後の清掃を、どこまで業者が対応するかも確認しておきましょう。完成後に残る草取りや剪定など、今後の管理作業も聞いておくと安心です。
残すものが決まっていなくても、現地調査は依頼できます。複数の提案を比べると、撤去範囲や完成後の使い方を判断しやすくなります。
業者を一社ずつ探すのが難しい場合は、大手が運営する一括見積もりサービスを利用する方法もあります。相談窓口をまとめながら、複数社の費用や提案を比較できます。
庭じまいに対応できるリフォーム会社を、まとめて比較できます。
正確な料金や対応地域、サービス内容は公式サイトをご確認ください。
和の趣を残して手入れを減らす

庭全体を同じ素材で仕上げる必要はありません。歩く場所と、眺める場所で素材を分けるのがおすすめです。
雑草対策だけでなく、歩きやすさや排水も重要です。夏の照り返しや、将来の変更も考えて選びます。
| 仕上げ方法 | 手入れ | 歩きやすさ | 和の庭との相性 | 将来の変更 |
|---|---|---|---|---|
| 防草シートと砂利 | 草を抑えやすいが、落ち葉掃除は必要 | 杖や歩行器では進みにくい | 庭石や灯籠と合わせやすい | 比較的変更しやすい |
| 土間コンクリート | 雑草が少なく掃除しやすい | 平らで歩きやすい | 植栽を残すと調和しやすい | 撤去費がかかりやすい |
| 敷石 | 目地の草は出る | 平らなら歩きやすい | 和風庭園と合わせやすい | 石を再利用できる |
| 平板舗装 | 土の面を減らしやすい | 杖や歩行器でも使いやすい | 石調なら和モダンに合う | 部分補修しやすい |
| 固まる土 | 雑草を抑えやすい | 比較的歩きやすい | 落ち着いた色がなじむ | 再施工が必要な場合がある |
| 人工芝 | 芝刈り不要だが掃除は必要 | 端部や段差に注意 | 範囲を分けると使いやすい | 張り替えやすい |
| 植栽を減らした庭 | 剪定や落ち葉を減らせる | 園路の素材で変わる | 庭石や灯籠を活かせる | 部分変更しやすい |
防草シートと砂利
砂利は、和の庭へ取り入れやすい仕上げです。コンクリートより、庭らしい雰囲気を残しやすくなります。
ただし、落ち葉や土がたまると雑草が生えます。シートの端や庭木の根元も、定期的な確認が必要です。
砂利は、杖や歩行器では歩きにくい場合があります。日常的に歩く園路には、平らな素材を選んでください。
詳しくは、和モダン庭に合う砂利と防草対策を参考にしてください。
コンクリートと平板舗装
コンクリートは掃除しやすく、歩く動線に向いています。玄関や物干し場までの通路にも使いやすい素材です。
一方、広く施工すると夏の照り返しが強くなります。庭木や砂利の面を一部残すと、印象をやわらげられます。
平板舗装は、コンクリートより素材感を出しやすい方法です。石調やグレー系なら、和モダン住宅にもなじみます。
敷石と固まる土
敷石は、既存の飛び石を再利用できる場合があります。ただし、毎日歩く場所は高さをそろえる必要があります。
固まる土は、土に近い見た目を残せます。製品によっては、ひび割れや排水性へ注意が必要です。
人工芝と植栽を減らした庭
人工芝は芝刈りが不要ですが、掃除は必要です。夏は表面が熱くなるため、使う範囲を絞りましょう。
植栽を減らした庭は、庭木を一本だけ残す方法です。庭石や灯籠と組み合わせれば、和の雰囲気を保てます。
詳しくは、和モダンな庭の作り方と素材選びをご覧ください。
素材を組み合わせて使う
庭全体を、砂利やコンクリートだけにする必要はありません。場所の役割に合う素材を組み合わせます。
- 歩く園路は敷石や平板で平らにする
- 園路の周囲は防草シートと砂利にする
- 室内から見える場所へ庭木を一本残す
- 庭石や灯籠を小さな庭へ集める
- 玄関までの動線だけコンクリートにする
- 庭の一角だけを鑑賞庭として残す
- 物干し場は平板、奥庭は砂利にする
玄関から物干し場までを平板でつなぐ方法があります。その周囲を砂利にすれば、歩きやすさと防草を両立できます。
屋外の手入れを、完全になくすことは難しいものです。年に何回なら管理できるかを基準に選んでください。
高齢者の庭じまいで後悔しないために

庭じまいの後悔は、判断の順番から起こることがあります。費用だけを優先すると、必要な景色まで失いやすくなります。
撤去を急いで起こる後悔
処分した庭木や庭石は、元へ戻せないことがあります。思い出のあるものほど、撤去前に確認してください。
- すべて撤去して殺風景になった
- 本人へ確認せず記念樹を切った
- 庭石や灯籠を再利用せず処分した
- 生垣をなくし道路から丸見えになった
- 日陰を作る木を切り室内が暑くなった
迷うものは工事範囲から外しても構いません。小さな庭へ移した姿を確認してから判断できます。
仕上げ方法による後悔
雑草対策だけで素材を選ぶと、歩きにくさが残る場合があります。排水や夏の暑さも確認してください。
- 防草対策が弱く、数年後に雑草が増えた
- 庭全体を砂利にして歩きにくくなった
- コンクリートの照り返しが強くなった
- 排水が悪くなり、水たまりができた
- 飛び石の段差やぐらつきが残った
- 人工芝でも落ち葉掃除が必要だった
- 池を埋めた場所が後から沈下した
将来、歩行器や車いすを使う可能性もあります。生活動線には、安定した平らな素材を選んでください。
業者選びによる後悔
安い見積もりには、必要な作業が含まれない場合があります。庭石や残土の処分費が、後から追加されることもあります。
- 庭石の処分費が予想より高くなった
- 伐採後の切り株が残った
- 処分費や重機費が別料金だった
- 残す庭木が業者へ伝わっていなかった
- 安さだけで業者を決めた
- 撤去後に追加工事が必要になった
- 保証や補修条件を確認しなかった
見積書に一式と書かれている場合は、内容を確認してください。残すものは、写真や図面にも記録してもらいましょう。
庭を小さくしても景色は残せる
庭じまいをしても、好きだった景色まですべてなくす必要はありません。庭木一本と庭石一つでも、和の雰囲気は残せます。
庭の広さよりも、玄関や室内から見える場所へ見せ場を絞ることが大切です。管理する範囲を小さくすれば、草取りや剪定、家族が実家へ通う負担も減らせます。
完成形を決められない場合は、危険な場所から整理し、残す植栽や舗装の範囲を後から決めても構いません。
残すものが決まっていない段階でも、現地調査は依頼できます。庭木や庭石を残す案と撤去する案を比べると、本人と家族に合う方法を選びやすくなります。
大手が運営する一括見積もりサービスなら、庭じまいに対応できるリフォーム会社を、まとめて比較できます。
正確な料金や対応地域、サービス内容は、公式サイトをご確認ください。
高齢者の庭じまいは、庭を終わらせる工事ではありません。思い入れのある景色を残しながら、無理なく管理できる庭へ整えるための選択です。


コメント