こんにちは。和の庭と暮らす、運営者のシンベです。
以前より草取りや庭木の剪定が大変になり、飛び石や玄関まわりの段差が気になっていませんか。
高齢者の庭リフォームでは、庭をすべて変えず、歩く場所や管理が大変な部分から整える方法があります。
手すりやスロープ、段差解消などを取り入れれば、今の庭を残しながら安全性を高めることもできます。
また、工事内容によっては介護保険を利用できる場合があるため、費用とあわせて確認しておくと安心です。
この記事では、高齢者向けの庭リフォーム方法や費用、介護保険、業者選びまで分かりやすく紹介します。
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- 高齢者の庭で見直す段差と動線
- 手すり・車椅子に合う庭づくり
- 庭リフォームの費用と介護保険
- バリアフリーに強い業者選び
高齢者の庭リフォームで大切なこと

高齢者向けの庭リフォームというと、すぐにスロープや手すりを思い浮かべるかもしれません。
最初に見直したいのは設備ではなく、普段どこを歩き、どこで困っているのかという毎日の動線です。
庭全体を一度に変えるのではなく、よく使う場所から順番に整えていくと、必要な工事の優先順位も決めやすくなります。
まずは毎日使う動線を見直す

最初に確認したいのは、道路や駐車場から玄関までの毎日使う動線です。
庭の奥よりも、外出するたびに通る場所から見直したほうが、暮らしの変化を感じやすくなります。
晴れた日に普通に歩くだけでは、気づきにくい場所もあります。
荷物を持ったとき、雨の日、暗くなってから帰宅したときまで想像してみることが大切です。

まずは毎日通る場所から見ていきましょう。
まずは玄関まで実際に歩いてみる
道路から玄関までゆっくり歩きながら、「足を少し上げないと通れない場所」「一度立ち止まりたくなる場所」がないか確認してみましょう。
例えば、門扉の下に小さな段差がある、飛び石の間隔が広い、砂利で足が沈む、排水溝のふたに高さの違いがある、といった場所です。普段は慣れているだけで、実は歩きにくい場所が隠れていることもあります。
✅ 次の場所を確認してみましょう。
- 道路から門まで
- 門から玄関まで
- 駐車場から玄関まで
- 勝手口や物干し場まで
- 庭の中で日常的に歩く場所
本人だけでなく家族の動きも考える
将来、杖や歩行器を使うことも考えるなら、本人一人が歩けるかだけではなく、家族が横について歩けるかも確認しておきたいところです。
通院やデイサービスを利用するようになると、車から降りて玄関へ入るまでの短い距離が大きな負担になることがあります。雨の日に傘を持ちながら介助する場面まで考えておくと、屋根や手すりが必要な場所も見えてきます。
庭全体のリフォーム方法から整理したい場合は、庭リフォームの費用・方法・業者選びをまとめた記事も参考にしてください。

段差や飛び石の危険を減らす

和風の庭では、飛び石や延段、自然石などが景色の大切な一部になっています。飛び石のある庭には和の庭らしい魅力があると思います。
ただし、石の高さがそろっていなかったり、年月が経って傾いたりすると、歩くときにつまずきやすくなります。苔や落ち葉が重なれば、足元が見えにくくなることもあります。

飛び石は、歩く場所だけ見直す方法もあります。
歩く場所と眺める場所を分ける
安全のために飛び石を全部なくす必要はありません。毎日歩くところだけ平坦な通路にして、飛び石や庭石は鑑賞する場所へ残す方法があります。
例えば玄関までの主動線は洗い出しや平板でつなぎ、その横に既存の飛び石を残せば、歩きやすさと和の雰囲気を両立できます。
庭全体を一つの素材へ変えるより、必要な場所だけ直したほうが既存の庭を生かしやすくなります。
| 庭の状態 | 見直し方の例 |
|---|---|
| 飛び石に高低差がある | 歩く経路だけ平板や舗装へ変更する |
| 庭石が通路へ張り出している | 鑑賞する場所へ移動する |
| 砂利が歩きにくい | 主動線だけ硬い舗装にする |
| 既存の石を残したい | 歩かない場所の景観として活用する |
小さな段差もまとめて確認する
大きな階段だけではなく、門扉のレール、排水溝、敷石の沈み込みなど、小さな段差も確認してみてください。
杖先や歩行器の車輪が引っ掛かる場所は、歩いている本人が一番気づきやすい部分です。
段差をなくすために床をかさ上げすると、今度は雨水の流れが変わることがあります。
そのため、段差解消と排水は別々に考えず、一緒に見てもらうと安心です。
古い庭をすべて壊さずに庭石や植栽を残したい場合は、古い庭を活かしてリフォームする方法も参考になります。

雨の日も滑りにくい庭にする

晴れた日は問題なく歩けても、雨が降ると急に歩きにくくなる場所があります。
玄関タイル、石張り、苔の生えた通路などは、濡れた状態まで確認しておきたいところです。
高齢者向けの庭リフォームでは、床材だけを見るのではなく、滑りにくさ・平坦さ・排水を一緒に考えます。

床材と排水はセットで考えたいですね
床材は濡れた状態まで考える
土間コンクリートは平坦な通路をつくりやすい素材ですが、表面をつるつるに仕上げれば、濡れたときに滑りやすくなることがあります。高齢者が歩く場所では、刷毛引きなど表面に細かな凹凸をつける方法もあります。
和の庭であれば、洗い出しや石調の平板なども候補になります。デザインだけで選ばず、杖や歩行器の先が引っ掛からないか、目地が深すぎないかも一緒に見ておきましょう。
| 床材 | 特徴 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 刷毛引きコンクリート | 平坦にしやすい | 排水やひび割れも確認する |
| インターロッキング | 意匠性を出しやすい | 経年の沈下による段差に注意 |
| 屋外用粗面タイル | すっきり仕上げやすい | 屋外・防滑仕様を確認する |
| 洗い出し | 和の庭になじみやすい | 凹凸を大きくしすぎない |
| 砂利 | 和の景観に合わせやすい | 杖・歩行器・車椅子の主動線には不向き |
水たまりを残さないことも大切
滑りにくい床材へ変えても、水たまりがいつまでも残れば苔や汚れが付きやすくなります。雨の日の安全を考えるなら、水をためないことも大切です。
既存の雨水桝や側溝の位置、通路の勾配、庭から建物へ水が流れていないかまで確認します。
舗装する面積を増やす場合は、以前より雨水が地面へ染み込みにくくなることもあるため、排水計画まで見てもらいましょう。
「コンクリートなら滑らない」「この素材なら絶対に安全」とは言い切れません。表面仕上げや排水、苔・泥・凍結などによって歩きやすさは変わります。
夜でも歩きやすい照明を考える

庭や玄関まわりは、日中だけでなく夜の見え方も確認しておきたい場所です。昼間なら気にならない小さな段差でも、暗くなると境目が分かりにくくなります。
特に照らしたいのは、玄関、階段、曲がり角、門まわりです。通路全体を必要以上に明るくするより、足元と段差が見分けやすい照明を配置するほうが使いやすくなります。
まぶしすぎない明かりを配置する
照明は明るければよいというものでもありません。目の高さへ直接光が入ると、かえって足元が見えにくく感じることがあります。
低い位置から通路を照らす足元灯や、段差の始まりが分かる照明を組み合わせると、必要な場所を見つけやすくなります。植栽が成長して光を隠さないよう、将来の枝張りも考えて配置しましょう。
✅ 照明のポイント
- 玄関前は鍵と足元が見えるようにする
- 階段は段の始まりと終わりを照らす
- 曲がり角の先が真っ暗にならないようにする
- 門から玄関まで暗い場所を減らす
- 植栽で照明が隠れないようにする
人感センサーライトは防犯にも便利ですが、近づいてから点灯するものだけでは、そこまでの経路が暗い場合があります。必要に応じて門灯や足元灯と組み合わせる方法もあります。
高齢者が暮らしやすい庭にする方法

庭で気になる場所が見えてきたら、次は具体的なリフォーム方法を考えていきます。
手すりやスロープは便利ですが、誰にでも同じ形が合うわけではありません。
今の身体状況と敷地条件、これからの暮らし方を合わせて考えることがポイントです。
手すりで歩く不安を減らす

屋外手すりは、階段や玄関アプローチを歩くときの支えになります。工事する範囲が比較的小さくても、毎日の移動を楽にできる場合があります。
ただし、手すりは付いていればよいわけではありません。身長や歩き方、利き手、杖を使っているかによって、握りやすい位置が変わります。

手すりは、実際に使う人と位置を確認してから決めたいですね。
使う人に合わせて位置を決める
例えば階段を上るときと下りるときでは、力を入れやすい方向が違います。片側だけで十分な場合もあれば、両側にあったほうが使いやすい場合もあります。
本人が普段どちらの手で壁や柱につかまっているかを見るだけでも参考になります。カタログ上の標準的な高さだけで決めず、実際に使う人が握りやすい位置を確認しておきましょう。
✅ 手すりを決めるときに確認したいこと
- 本人がどちらの手で支えるか
- 杖を使うか
- 階段か平坦な通路か
- 上りと下りのどちらが不安か
- 介助者が横につくスペースがあるか
屋外では基礎の固定も確認する
屋外手すりは雨や風にさらされるため、本体だけでなく支柱を固定する基礎も大切です。握ったときに力がかかる設備なので、ぐらつきがない施工にしておきたいところです。
本人の身体状態によって適した位置は変わります。必要に応じてケアマネジャーや理学療法士など、普段の動きを分かっている専門職にも相談してみてください。
スロープで段差をなくす

玄関前に大きな段差がある場合、スロープを設ける方法があります。車椅子だけでなく、歩行器を使う人や段差を上りにくく感じる人にとっても選択肢になります。
ただし、スロープは「階段を斜めに変えれば完成」というほど単純ではありません。高低差が大きいほど、緩やかなスロープには長い距離が必要です。

階段を残して、横にスロープを足す方法もあります
高低差があるほど長さが必要になる

1/12程度の勾配を一つの設計目安として考えた場合、高低差10cmなら水平距離は約1.2m、高低差30cmなら約3.6m、高低差50cmなら約6m必要になります。
さらに上り始めと終わりに平坦な場所を設けたり、途中で折り返したりすると、実際にはそれ以上のスペースを使います。玄関前の高低差が大きい住宅では、スロープ本体よりも土留めや造成が大きな工事になることもあります。
1/12は一般戸建てのすべての庭へ一律に義務付けられる数値ではありません。身体状況、介助の有無、敷地条件などを見ながら考えるための設計上の参考値です。
階段を残したほうが使いやすい場合もある

自立して歩ける方にとっては、長い傾斜路よりも、適切な高さの階段と手すりの組み合わせのほうが歩きやすいこともあります。
敷地に余裕があるなら、階段をすべて撤去せず、階段とスロープを併設する方法も考えられます。今の暮らしと将来の使い方を両方考え、必要以上に大きな工事をしないことも大切です。
車椅子が通れる道をつくる

車椅子を使う可能性がある場合は、玄関前だけではなく、駐車場や道路から玄関まで途切れない動線として考えることが大切です。
途中に砂利、飛び石、細い門扉、大きな排水溝などが残っていると、せっかく玄関前にスロープを付けても使いにくくなってしまいます。

車を降りてから玄関まで、ひと続きで考えるのがポイントです。
通路は幅だけで決めない
車椅子の通路は、本体が通れる寸法だけを見ればよいわけではありません。手や肘の余裕、介助者が後ろにつくスペース、曲がり角での取り回しも必要です。
屋外では90cm程度が一つの計画目安になることがありますが、120cm程度以上を確保できると動きやすくなる場合があります。ただし、これも一般戸建てすべてに当てはまる全国一律の法定寸法ではありません。
特に玄関前や方向を変える場所では、通路より少し広いスペースをつくっておくと、車椅子を切り返しやすくなります。
駐車場から玄関までを一つにつなげる
車椅子を使う場合、意外と大切なのが車を降りる場所です。車の横で車椅子へ移乗できても、そこから玄関までに砂利や段差があれば介助の負担は残ります。
通院やデイサービスを想定するなら、駐車スペースから玄関までできるだけ短い経路をつくり、雨に濡れにくい屋根や庇も一緒に考える方法があります。
砂利は景観と通路を分ける
和の庭では砂利を残したい方も多いと思います。砂利そのものをすべてなくす必要はありません。
車椅子の車輪は柔らかい砂利へ沈みやすく、前輪が取られることがあります。そのため、車椅子が通る部分だけを平板やコンクリートなどの硬い通路にすると使いやすくなります。
通路の外側に砂利や庭石、植栽を残せば、和の雰囲気を大きく変えずに動線を整えられます。
庭仕事を減らして楽にする

高齢者の庭リフォームでは、安全な通路づくりと同じくらい、庭仕事そのものを減らすことも大切です。
草取りや芝刈り、落ち葉掃除は、一回の作業は短くても何度も必要になります。高木の剪定では脚立を使うこともあり、年齢を重ねるほど負担になりやすい作業です。

全部なくさなくても、手間のかかる場所だけ減らせますよ。
管理が大変な場所から小さくする
いきなり庭全体を舗装するのではなく、「一番時間がかかっている作業は何か」を考えてみましょう。草取りが大変なら防草、芝刈りが大変なら芝生の縮小、高木が大変なら樹高や本数を減らす、と順番に考えます。
| 負担になりやすい作業 | リフォームの考え方 |
|---|---|
| 草取り | 防草シート・舗装・植栽範囲の縮小 |
| 芝刈り | 芝生面積を減らす |
| 高木剪定 | 樹高を抑える・本数を減らす |
| 落ち葉掃除 | 落葉樹の配置や本数を見直す |
| 花壇管理 | 花壇を小さくまとめる |
好きな庭木は残してもいい
大切なのは、「手入れをゼロにする」ことではありません。庭木をすべて切るのではなく、高木を減らして室内からよく見える主木を一本残すだけでも、管理の量は変わります。
例えばモミジやマツなど思い入れのある木を残し、その周囲だけ低木や下草で整える方法もあります。和の庭は植物をたくさん植えなくても、庭石や余白を生かせば十分に雰囲気を残せます。
高くなった庭木の管理費が気になる場合は、高くなりすぎた木の剪定料金も整理しておくと、残す木を考えやすくなります。

庭じまいとは目的を分けて考える
リフォームは、これからも庭を使い続けたい人に向いています。一方で、庭木・池・庭石などの管理そのものを大幅に減らしたい場合は、庭じまいまで考えたほうがよいこともあります。
どちらか一つに決める必要はありません。庭の半分は使いやすくリフォームし、管理が難しい奥庭だけ整理するといった方法もあります。
庭全体の整理まで考えている場合は、高齢者の庭じまいと庭の終活で、残すものと整理するものの考え方を詳しく紹介しています。

庭リフォームの費用と使える制度を確認しよう

庭をどう直すか見えてくると、次に気になるのが費用ですよね。高齢者向けの庭リフォームでは、小さな手すり工事から外構全体のバリアフリー化まで幅が広く、金額にもかなり差があります。
また、条件に合えば介護保険や自治体独自の制度を利用できることもあるため、契約や着工の前に確認しておきましょう。
庭リフォームの費用はいくら?

庭リフォームには全国一律の定価がありません。庭の広さだけでなく、高低差、既存物の撤去、排水、重機が入れるかどうかなどでも費用が変わります。
そのため「高齢者向けの庭なら○万円」と決めて考えるより、必要な工事を分けて予算を考えるほうが分かりやすいです。

見積もりでは、工事費だけでなく撤去や処分費も見ておきたいですね
工事内容ごとに予算を考える
| リフォーム例 | 費用の概算目安 | 主な工事 |
|---|---|---|
| 転倒予防の小規模改修 | 約10~40万円 | 手すり・部分補修・防滑・照明など |
| 玄関アプローチの安全化 | 約30~80万円 | 通路舗装・段差解消・手すり・排水など |
| 車椅子ルートの整備 | 約50~150万円 | スロープ・通路・門扉・手すりなど |
| 駐車場から玄関まで整備 | 約80~200万円超 | 乗降場所・屋根・通路・スロープなど |
| 庭の手入れ軽減 | 約30~150万円 | 庭木整理・防草・舗装・花壇縮小など |
| 外構全体のバリアフリー化 | 約100~300万円超 | 門・動線・舗装・排水・照明など |
参考:リショップナビなどの公開価格をもとに作成。実際の費用は施工内容や敷地条件によって異なります。
高低差がある庭は費用が上がりやすい
高齢者向けリフォームでは、舗装材そのものより、下地や造成に費用がかかることがあります。特に玄関と道路の高低差が大きい場合は、長いスロープだけでなく、土留めや排水工事が必要になることもあります。
スロープは設備単体の金額だけを見るのではなく、そこへつながる通路や既存階段の撤去まで含めて考えておきましょう。
撤去と処分費も見積もりで確認する
高齢者の庭リフォームで費用が変わりやすいのが、既存物の撤去です。庭石、古いコンクリート、高木、ブロックなどを取り除く必要があれば、工事費だけでなく運搬や処分費も加わります。
特に大きな庭石や高木は、重機が入れるかどうかでも費用が変わります。見積書では「撤去一式」だけでなく、何をどこまで撤去し、処分費まで含んでいるのか確認しておきたいところです。
介護保険が使える工事もある

要支援・要介護認定を受けている方が自宅で生活するために必要な住宅改修では、介護保険を利用できる場合があります。
高齢者の庭リフォームでも、玄関から道路までの日常的に使う場所で、本人の身体状況から必要性が認められる工事なら対象になる場合があります。

手すりや段差解消なら、介護保険が使えるか確認してみましょう。
対象になり得る工事を確認する
介護保険の住宅改修では、手すりの取り付け、段差の解消、滑り防止や移動を楽にするための床・通路面の変更などが主な対象です。
- 手すりの取り付け
- 段差の解消
- 滑り防止や移動円滑化のための床・通路面変更
- 引き戸などへの扉の交換
- 対象工事に付帯して必要になる工事
例えば、玄関アプローチの段差を解消する、日常的に通る場所へ手すりを設置するといった工事が対象になる可能性があります。
一方で、庭木をきれいに整える、花壇を新しくする、景観目的で庭石を配置するといった工事は、それだけで介護保険の対象になるわけではありません。
20万円がそのまま支給されるわけではない
介護保険は「庭リフォームで20万円もらえる制度」ではありません。住宅改修の支給限度基準額が原則20万円という仕組みです。
所得に応じて9割・8割・7割が給付されるため、20万円すべてが対象工事になった場合の給付上限は、原則18万円・16万円・14万円となります。
また、庭全体の工事が100万円だったとしても、その100万円すべてが介護保険の対象になるとは限りません。対象工事と通常の庭工事を分けて見積もってもらうと確認しやすくなります。
介護保険の対象になるかは、本人の身体状況や工事内容などを踏まえて確認されます。工事を決める前に、ケアマネジャーや市区町村へ相談してください。
補助金は工事前に確認する

介護保険や自治体の助成制度を利用したい場合は、リフォーム会社と契約して工事を始める前に確認することが大切です。
特に介護保険の住宅改修は、原則として着工前に市区町村へ申請する流れになっています。

制度を使うなら、見積もりを取る段階で確認しておくと安心です。
先に工事を始めないようにする
「必要な工事だから先に直して、あとから介護保険を申請しよう」と進めると、制度を利用できなくなる可能性があります。
まずケアマネジャーなどへ相談し、本人に住宅改修が必要な理由を整理してから、施工会社の見積もりや工事前の写真などを用意して申請します。
✅ 介護保険を使った住宅改修の基本的な流れ
- ケアマネジャーなどへ相談する
- 施工会社を探して見積もりを取る
- 理由書・見積書・写真などを準備する
- 市区町村へ工事前に申請する
- 内容を確認してもらってから着工する
- 工事完成後に費用を支払う
- 領収書や完成写真などを提出する
- 住宅改修費の支給を受ける
自治体独自の助成制度も確認する
自治体によっては、介護保険とは別に高齢者向け住宅改修などの助成制度を設けている場合があります。
ただし、全国共通ではありません。対象年齢、所得、要介護度、工事内容、上限額、指定業者の有無なども自治体ごとに異なります。
制度自体がない地域もありますので、「高齢者なら必ず補助金が使える」と考えず、自宅のある市区町村で確認してください。
介護保険や自治体の助成制度は条件や手続きが変わる場合があります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。
見積もりは複数社で比べる

高齢者向けの庭リフォームでは、できれば一社だけの見積もりで決めず、複数社の提案を比べてみてください。
比較したいのは価格だけではありません。同じ庭を見ても、「階段を残して手すりを付ける」「スロープへ変える」「駐車場から別の動線をつくる」など、会社によって提案が変わることがあります。

同じ希望を伝えても、会社によってプランは意外と変わります。
各社へ同じ希望を伝えて比べる
相見積もりを取る場合は、各社へ同じ条件を伝えることが大切です。希望が違えば、見積金額だけを並べても比較できません。
「庭をバリアフリーにしたい」とだけ伝えるより、「玄関までの段差を減らしたい」「モミジと庭石は残したい」「草取りも減らしたい」など、優先順位を伝えてみましょう。
| 比較する項目 | 確認したいこと |
|---|---|
| 手すり | 位置・長さ・基礎・使いやすさ |
| スロープ | 長さ・勾配・折り返し・平坦部 |
| 通路 | 幅・床材・目地・車椅子動線 |
| 排水 | 水たまり・雨水の流れ・側溝 |
| 庭木 | 残す木・撤去する木・今後の管理 |
| 見積書 | 撤去・処分・追加工事の条件 |
最安値だけで決めない
金額が安い会社が悪いわけではありませんが、高齢者向けの庭では「必要な工事が見積もりに含まれているか」を見ることが大切です。
例えば、一社は通路だけ舗装し、別の会社は排水や手すりまで含めているなら、総額だけでは公平に比較できません。
数万円の差より、本人が実際に使いやすいか、数年後も管理しやすいかまで考えて選ぶほうが、結果的に納得しやすいと思います。
庭リフォームの依頼先ごとの違いは、庭リフォームはどこに頼む?業者の選び方でも詳しく紹介しています。

自分で何社も探すのが大変なら、リフォーム会社の比較サービスを使う方法もあります。
リショップナビは、外構や庭を含むリフォームについて相談できるため、バリアフリー工事を含めて対応できる会社を探したいときの選択肢になります。
まだ工事内容が決まっていなくても、「今の庭ならどんな直し方ができるのか」を相談するところから始めても大丈夫です。
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安心して任せられる業者の選び方

高齢者向けの庭リフォームでは、施工できるかどうかだけでなく、本人の身体状況や今後の暮らしまで考えてくれる会社を選びたいところです。
安さだけで決めるのではなく、「なぜこの工事が必要なのか」「別の方法はないのか」まで説明してくれるか確認してみましょう。
バリアフリー対応の業者を選ぶ

外構工事ができる会社でも、得意分野はそれぞれ違います。デザイン性の高い庭づくりを得意とする会社もあれば、住宅内部まで含めたバリアフリーリフォームを得意とする会社もあります。
高齢者向けの庭では、単にきれいに仕上げられるかだけでなく、本人が実際に使いやすい形を考えてくれるかが大切です。

手すりやスロープの施工事例がある会社だと相談しやすいですね。
バリアフリー工事の経験を確認する
相談するときは、屋外手すりやスロープ、車椅子動線など、今回考えている工事に近い施工経験があるか聞いてみましょう。
施工事例があれば、完成写真のきれいさだけでなく、なぜその位置へ手すりを付けたのか、どうやって段差を解消したのかまで見ると参考になります。
- 屋外手すりの施工経験があるか
- スロープや段差解消を提案できるか
- 車椅子や歩行器の動線を考えられるか
- 滑りにくい床材を提案できるか
- 排水まで含めて考えてくれるか
- 既存の庭木や庭石を活かせるか
- 介護保険を使う住宅改修の相談経験があるか
介護保険を利用する予定なら、申請で必要になる見積書や図面などについて相談できるかも確認しておくと進めやすくなります。
ただし、介護保険を使った工事経験がある会社だからといって、今回の工事が必ず給付対象になるわけではありません。
見積書が分かりやすいかを見る
提案内容がよくても、見積書が「外構工事一式100万円」だけでは内容を比べにくくなります。
舗装面積、手すりの長さ、スロープ、撤去、処分、排水などが分かれていれば、何にいくらかかるのか確認しやすくなります。
また、工事を始めてから「地面を掘ったら追加工事が必要になった」ということもあります。どのような場合に追加費用が発生するのか、契約前に聞いておきましょう。
身体や庭に合う提案を比べる

「高齢者向け」という言葉だけで工事内容を決めないことも大切です。同じ70代、80代でも、歩き方や生活スタイルは一人ひとり違います。
自立して歩ける人、杖を使う人、歩行器を使う人、車椅子を使う人では、必要な外構も変わります。

今必要な工事と、将来追加する工事を分けてもいいと思います。
今の身体状況から考える
| 主な状況 | 検討したい内容 |
|---|---|
| 自立歩行 | 段差・滑り・照明・手すり |
| 杖を使用 | 平坦な通路・手すり・目地 |
| 歩行器を使用 | 硬い舗装・段差解消・通路幅 |
| 車椅子 | スロープ・門扉・方向転換・乗降スペース |
| 介助が必要 | 介助者のスペース・雨よけ・最短動線 |
例えば、将来のために長いスロープをつくっても、今は階段のほうが歩きやすい人もいます。その場合は階段を残して手すりを付け、将来スロープへ変更できる余地を残す方法もあります。
反対に、通院などですでに車椅子を使う機会があるなら、駐車場から玄関までの経路を優先したほうが毎日の負担を減らしやすくなります。
今と将来を分けて考える
将来のことを考えるのは大切ですが、10年後を想定して今の生活が使いにくくなってしまっては本末転倒です。
今すぐ必要な工事、数年後を見越して準備しておく部分、必要になってから追加できる部分の三つに分けて考えると、工事を増やしすぎずに済みます。
大切なのは「高齢者に合う庭」ではなく、「その人に合う庭」をつくることです。
本人の歩き方や介助方法に関わる部分は、必要に応じてケアマネジャー、理学療法士、作業療法士などへ相談しながら進める方法もあります。
そのうえで複数の施工会社から提案をもらえば、「今直す場所」と「将来に備える場所」を分けて考えやすくなります。
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まとめ・高齢者の庭リフォームで安心を残す

高齢者の庭リフォームでは、庭をすべて新しくする必要はありません。まずは道路や駐車場から玄関までの動線を見て、段差や滑りやすい場所から整えていきましょう。
手すりやスロープが必要かどうかは、歩き方や杖・歩行器・車椅子の使用によって変わります。庭仕事の負担もあわせて見直すと、これからも庭を使いやすくなります。
- 毎日歩く場所から優先して見直す
- 段差・滑り・暗さを確認する
- 草取りや剪定の負担を減らす
- 介護保険や補助制度は着工前に確認する
- 複数社の提案を比べる
- 好きな庭木や庭石は無理に減らさない
私は、歩く場所を整えながら、好きな庭木や庭石は残してもいいと思っています。

好きな庭を残しながら、無理なく使える形にしたいですね。」
リフォームするか庭じまいまで進めるか迷う場合は、まず「残したいもの」と「楽にしたいこと」を整理してみましょう。
工事内容や費用は会社によって提案が変わるため、一社だけで決めず、いくつかのプランを比べてみるのも方法です。
リショップナビなら、バリアフリーを含む庭リフォームについて相談できる会社を探し、提案を比較できます。
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費用や制度、安全性に関する条件は、本人の身体状況や敷地、自治体によって異なります。最終的な判断は専門家にご相談ください。
今の庭をすべてなくすのではなく、これからの暮らしに合わせて無理なく整えていくことが、高齢者の庭リフォームでは大切です。



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