和の趣を取り入れた庭づくりに憧れて、竹垣作りのdiyにチャレンジしたいと考える方は多いのではないでしょうか。
竹垣には建仁寺垣や四ツ目垣をはじめ、さまざまな竹垣の種類があり、用途や雰囲気に合わせて選ぶことができます。また、竹垣の結び方、種類を理解しておくことで、仕上がりの美しさや強度にも大きな差が生まれます。
特に竹垣は目隠しとして使う場合、高さや設置方法にも工夫が必要です。最近ではモダンな住宅にも合うシンプルな竹垣が人気となり、竹垣おしゃれに仕上げるためのデザイン選びも重要なポイントです。
さらに、竹垣のフェンスをdiyで自作したいと考えている方は、ホームセンターで材料を揃える際の注意点や、竹垣のフェンス価格を抑えるコツも知っておきたいところでしょう。
この記事では、竹垣の作り方を基礎からわかりやすく解説し、フェンスを安い素材で手軽に自作する方法まで詳しく紹介します。初めての方でも安心して竹垣作りに取り組める内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 竹垣作りに必要な道具と準備がわかる
- 竹垣フェンスを自作する基本的な手順がわかる
- 目的に応じた竹垣の結び方と使い分けが理解できる
- 費用や素材を工夫して竹垣を手頃に設置する方法が学べる
竹垣の作り方を初心者向けに丁寧に解説!

- diyで竹垣の作り方を実践するために必要な道具とは
- 自作で竹垣のフェンスを作る際の基本的な手順を紹介
- 竹垣の結び方の種類と目的に応じた使い分け方について
- ホームセンターで竹垣の材料を揃える際のポイントとは
- 竹垣の種類によって庭の印象がどう変わるかを知ろう
diyで竹垣作りを実践するために必要な道具とは


竹垣をdiyで作るためには、最低限そろえておきたい道具がいくつかあります。
まず必要になるのは、竹材をカットするための「のこぎり」と「剪定ばさみ」です。特に竹は硬く、適切な長さに揃えるためには鋭い刃物が必要になります。
これをサポートするため、「金槌」や「インパクトドライバー」もあると便利です。支柱を地面に固定する作業や、胴縁を取り付ける工程では、これらの道具が作業の正確さとスピードを向上させます。さらに、寸法を正確に測るための「メジャー」と「水平器」も用意しておくべきです。水平がずれてしまうと、仕上がりが大きく見劣りしてしまいます。
これらに加えて、「シュロ縄」や「結束用針金」も不可欠です。竹同士を固定する作業には必ず必要となり、diy初心者でも扱いやすい素材です。加えて、作業時の安全を守るため、「軍手」や「安全メガネ」の着用も強く推奨します。
ただ単に材料を揃えるだけでなく、安全かつ効率よく作業を進めるために、こうした道具の準備は必須です。これがなければ作業に支障が出る可能性も高まるため、最初にしっかりリストアップして揃えておきましょう。
自作で竹垣のフェンスを作る際の基本的な手順を紹介
竹垣のフェンスを自作する際には、明確な手順に沿って作業を進めることが成功への近道になります。
最初に行うべきは「設置場所の確認」です。地面の状態や設置スペースの広さをあらかじめチェックしておくことで、作業中のトラブルを防ぐことができます。
次に「支柱の設置」に移ります。支柱は竹垣の骨格となるため、しっかりと深く地面に打ち込む必要があります。一般的には30〜50cm程度地中に埋めると、十分な安定感が得られます。支柱を立て終わったら、「胴縁(横桟)」を水平に取り付けます。このとき、「水平器」を使ってまっすぐに固定することが、見た目の美しさを左右します。
ここから「立子(たてこ)」を並べていきます。立子は胴縁に垂直に取り付ける竹材であり、竹垣の印象を決める重要な部分です。最後に、「シュロ縄」や「針金」で竹をしっかりと結束し、全体を固定していきます。
お庭のやまぐち庭師チャンネルさんはのYouTube動画が参考になると思います。
竹垣の結び方の種類と目的に応じた使い分け方について
竹垣に使用される結び方にはいくつか種類があり、それぞれ適した場面で使い分けることが求められます。
代表的なのは「いぼ結び(男結び)」です。これは、竹材をしっかりと十字に固定する結び方で、強度を確保したい部分に多く用いられます。
画像より動画の方が分かりやすいと思います。POLALOP / ポラロップさんのチャンネルで「いぼ結び」を詳しく解説されているのでご参照ください
一方、「からげ結び」は立子と胴縁をしなやかに結びたいときに適しています。この結び方は仕上がりが美しく、見た目の印象を大切にしたい場所に向いています。
「巻き結び(クローブヒッチ)」は、ポールや柱に素早くロープを固定する必要があるときに非常に便利です。ただし、湿気や重さに弱い場面もあるため、常設部分では慎重に使い分けるべきでしょう。
ここで注意したいのは、結び方によって仕上がりの強度だけでなく、美観にも大きな影響が出るという点です。
特に、茶庭や和風の空間を演出する場合には、見た目が自然で整った結び目を選ぶことが好まれます。
このように、竹垣の目的や設置場所に応じて最適な結び方を選ぶことが、美しく長持ちする竹垣作りには欠かせません。
ホームセンターで竹垣の材料を揃える際のポイントとは

竹垣を作るための材料は、近年では多くのホームセンターで手軽に揃えることができます。
これを活用する際、最初に意識したいのは「品質」と「コスト」のバランスです。特に天然竹の場合、割れやささくれが発生していないかを確認し、耐久性を重視して選びましょう。
また、人工竹材も取り扱いが増えています。人工素材は耐候性に優れ、メンテナンスが少なく済むというメリットがあります。ただし、価格は天然素材より高めになる傾向があるため、予算との相談が必要です。
さらに、竹材だけでなく「支柱用の木材」や「結束用のシュロ縄」もホームセンターで同時に揃えておくと、施工がスムーズに進みます。このとき、必要な本数や長さを事前にメモしておくと、無駄な買い足しを防げます。
一方で、すべてのホームセンターが本格的な竹垣用資材を豊富に取り扱っているわけではありません。規模の小さい店舗では品揃えが限られていることもあるため、事前に電話などで在庫確認をしておくと安心です。こうして準備を進めれば、無駄なくスムーズに材料を揃えることができるでしょう。
竹垣の種類によって庭の印象がどう変わるかを知ろう

竹垣の種類によって、庭全体の雰囲気は大きく変わります。
例えば「建仁寺垣」のような遮蔽性の高い竹垣は、重厚感と落ち着きを庭に与えます。目隠し効果も抜群で、外部からの視線をしっかり遮りたい空間にぴったりです。

一方、「四ツ目垣」や「光悦寺垣」のような透かし垣は、庭に開放感と軽やかさをもたらします。特に小さな庭や坪庭では、透かし垣を取り入れることで圧迫感を減らし、空間を広く見せる効果が期待できます。

また、「竹穂垣」や「蓑垣」など自然な風合いの竹垣は、野趣あふれる素朴な雰囲気を演出します。このため、より自然な景観を重視する庭づくりに向いています。
ここで注意したいのは、庭のスタイルと竹垣の種類がミスマッチにならないようにすることです。モダンな住宅に古風すぎる竹垣を合わせると、違和感が出る場合があります。
反対に、伝統的な数寄屋建築には素朴な柴垣や竹穂垣がよく似合います。このように考えると、竹垣の種類選びは単なるデザインだけでなく、庭全体の完成度を左右する重要なポイントと言えるでしょう。
竹垣の種類 | 特徴・ポイント |
---|
建仁寺垣 | 目隠し効果の高い遮蔽垣、格式のあるデザイン |
銀閣寺垣 | 建仁寺垣を簡素化した低めの竹垣、遮蔽性あり |
光悦寺垣 | 菱形模様が美しい透かし垣、曲線を描く優雅なスタイル |
龍安寺垣 | 低めで菱形模様のある足元垣、透かし感あり |
四ツ目垣 | 縦横格子状の透かし垣、開放的で軽やかな印象 |
金閣寺垣 | 太竹を使った力強いデザイン、低い仕切り向き |
竹穂垣 | 細かい竹の穂を束ねた自然な風合いの垣 |
御簾垣 | 簾のように竹を並べたデザイン、風通し良い |
大津垣 | 編み込み式の遮蔽垣、軽量で持ち運びやすい |
網代垣(沼津垣) | 竹や葦を編み込んだ強度の高い垣 |
萩垣 | 萩の枝を使った素朴な雰囲気の垣 |
鉄砲垣 | 竹を両側から束ねた遮蔽性の高い垣、力強い印象 |
松明垣 | 束ねた竹を片側だけに結びつけた垣、自然な印象 |
茶筅垣 | 茶筅のように束ねた竹を配したデザイン、軽快な雰囲気 |
桂垣 | 自然な枝ぶりを活かした野趣あるデザイン |
檜皮垣 | 檜の皮を使った伝統的な高級垣 |
南禅寺垣 | 素材を組み合わせた自由なデザインの垣 |
竹垣作り方でおしゃれで機能的な庭をつくる
- 目隠しとして竹垣を活用する際の設計の考え方
- モダンな住まいにも合う竹垣のデザインを選ぶコツ
- おしゃれな竹垣に仕上げるために意識すべきポイント
- 竹垣フェンスの価格帯と費用を抑える方法を比較する
- 安い素材を使って竹垣フェンスを手頃に設置する方法
目隠しとして竹垣を活用する際の設計の考え方


竹垣を目隠しとして活用する場合、設計段階でいくつか重要なポイントを押さえる必要があります。
まず最初に考えるべきなのは「高さ設定」です。
例えば、隣家との間にプライバシーを確保したい場合は、一般的に1.8メートル前後の高さが効果的です。ただし、あまりに高すぎると圧迫感を与えてしまうため、敷地の広さや周囲の環境に応じたバランスが求められます。
このとき、使用する竹垣の種類選びも設計に大きく影響します。建仁寺垣や大津垣など、遮蔽性の高いタイプを選べば、視線をしっかり遮りつつ、落ち着いた雰囲気を庭に与えることができます。
逆に、完全な遮蔽ではなく、適度な抜け感も演出したい場合は、細めの竹を使った御簾垣などを選ぶのも一つの方法です。
設置方法についても考慮が必要です。地面に直接打ち込むタイプなのか、それとも基礎部分にブロックを設置して固定するのかによって、施工難易度や耐久性が変わります。また、台風や強風に備えて、支柱をしっかりと地中に埋めるか、アンカーを設置するなどの補強も重要です。
さらに、竹の素材選びにも注意しましょう。天然竹は風情がありますが、経年劣化が早いため、メンテナンスが必須です。一方、人工竹であれば、耐候性に優れ、長期間メンテナンスフリーで使用できる利点があります。
このように、目隠し効果を最大限に引き出すためには、高さ、素材、施工方法、そして周囲の景観との調和をしっかり考慮した設計が求められます。
モダンな住まいにも合う竹垣のデザインを選ぶコツ

モダンな住宅に竹垣を取り入れる際、違和感なく調和させるには、デザイン選びがとても重要です。
まず意識したいのは「シンプルな構造と色合い」です。
例えば、四ツ目垣や光悦寺垣のような直線的で整理されたデザインは、モダンな建築様式と非常に相性が良いです。曲線を強調したり、装飾が過剰な竹垣は、現代的な家にはやや重たく見えることがあるため注意が必要です。
色の選択も大切なポイントです。天然竹の黄味がかった色味は、ナチュラルモダンな家にはぴったりですが、よりシャープな印象を出したい場合には、黒竹やすす竹など、濃い色味の竹を選ぶと引き締まった印象を与えます。
最近では、人工竹でもモノトーンカラーやスモーキーな色合いの製品が登場しており、これらを活用することで住宅の外観と統一感を持たせることが可能です。
さらに、竹垣の設置場所にも工夫が求められます。玄関アプローチの横や、リビングから眺める位置にシンプルな竹垣を配置すると、モダンな空間に和のアクセントをさりげなく加えることができます。デザインを邪魔しない程度に植栽を添えると、より洗練された印象を演出できます。
ただし、和の要素を取り入れすぎると、住宅全体が和風に寄りすぎてしまうリスクもあります。適度な量を意識し、建物の素材感や外構デザインとバランスを取りながら竹垣を設計することが、成功のカギを握ります。
おしゃれな竹垣に仕上げるために意識すべきポイント

竹垣をおしゃれに仕上げるためには、単に材料やデザインを選ぶだけでは不十分です。
まず大切なのは「全体のバランスを意識すること」です。庭全体の構成、植栽の配置、建物のデザインとの調和を考えたうえで竹垣を設計することで、自然で美しい一体感が生まれます。
竹垣単体で考えるのではなく、あくまで庭や建物の一部としてコーディネートする意識が必要です。
次に注目したいのが、「結び方の丁寧さ」です。いくら高価な竹材を使っていても、結び方が雑だったり、縄が緩んでいたりすると一気に見た目のクオリティが落ちてしまいます。
特にいぼ結びやからげ結びといった基本の結び方は、しっかりと練習して美しく仕上げることが大切です。見た目を整えることで、全体の印象が格段に引き締まります。
また、竹の素材選びにもこだわりたいところです。天然竹を使用する場合は、節の美しさや表面のツヤにも注意を払い、均一感のある竹を選ぶと洗練された印象になります。人工竹であれば、質感がリアルで色あせにくい製品を選ぶことがポイントです。
そしてもう一つは、定期的なメンテナンスを見据えることです。天然竹の場合は、紫外線や雨風でどうしても劣化が進みます。
定期的に防腐剤を塗布したり、傷んだ箇所を補修することで、美しさを長く保つことができます。
このような細やかな配慮を重ねることで、竹垣はただの目隠しではなく、庭の中で存在感を放つ「おしゃれな風景」として生きてきます。
竹垣のフェンスの価格帯と費用を抑える方法を比較する

竹垣フェンスの価格は、素材や施工方法によって大きく変動します。
一般的に、天然竹を使用したフェンスは1メートルあたり15,000円〜30,000円程度が相場です。特に、職人による手作業で製作されたものは、さらに高額になる傾向があります。
一方、人工竹を使用した場合は耐久性が高い分、価格も上昇し、1メートルあたり20,000円〜40,000円前後になるケースが多く見られます。
これに加えて、施工費用も考慮する必要があります。プロに依頼した場合、工賃が別途かかり、設置する規模によっては数十万円に達することも珍しくありません。
ただ、施工のクオリティや耐久年数を考えると、コストパフォーマンスに優れている場合もあります。
それでは、費用を抑えたい場合はどうすればよいのでしょうか。
まず一つ目の方法は、自作diyを選ぶことです。ホームセンターで竹材や結束資材を購入し、自分で設置することで施工費をゼロに抑えることができます。ただし、時間と労力はかなりかかるため、作業に慣れていない方にはハードルが高いかもしれません。
もう一つは、人工竹の既製品パネルを活用する方法です。既製品は品質が均一で、取り付けも比較的容易なため、工数が削減でき、その分施工費用も抑えられます。
また、セット販売されている商品を利用することで、材料単価も割安に抑えることが可能です。
このように、天然竹か人工竹か、自作するか業者に依頼するかによって、竹垣フェンスの総費用は大きく変わってきます。
最終的には、デザイン性・耐久性・予算のバランスを見極めたうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
安い素材を使って竹垣フェンスを手頃に設置する方法

竹垣フェンスをできるだけ手頃に設置したい場合、素材選びが最も重要なポイントとなります。
まず、コストを抑えるためには、天然竹よりも人工竹や代用品素材を検討することが有効です。
人工竹は初期費用こそ高めに感じるかもしれませんが、メンテナンス費用や交換頻度を考慮すると、長期的にはコストパフォーマンスに優れています。また、天然素材を選ぶ場合でも、孟宗竹よりも細めの篠竹や、ホームセンターで手に入りやすい安価な竹穂材を利用することで、材料費を大幅に削減できます。例えば、見た目を重視しない裏庭の目隠し用であれば、多少不揃いな竹材でも十分機能します。
こうした安い素材を使う場合、加工のしやすさも重要です。特に竹穂材は軽量で扱いやすく、初心者でも簡単にカットや固定ができるため、施工時間も短縮できます。加工が容易であれば、余計な道具を買い足す必要もなくなり、結果的に費用削減につながります。
一方で、安価な素材は耐久性や見た目の美しさが劣ることがあるため、設置場所を選ぶ工夫も必要です。人目に触れやすい場所には品質の高い素材を、あまり目立たない場所にはコスト重視の素材を使い分けることで、全体のバランスを取ることができます。
このように考えると、手頃な費用で竹垣フェンスを設置するためには、安い素材を上手に選び、施工計画を工夫することが成功のカギになります。無理なくコストを抑えつつ、満足できる庭づくりを目指しましょう。
竹垣作りのポイントまとめ
- diyではのこぎりや剪定ばさみが必要となる
- 支柱の設置には金槌やインパクトドライバーを使う
- メジャーと水平器で正確な寸法と水平を確保する
- 結束にはシュロ縄や針金を活用する
- 軍手と安全メガネを着用して安全に作業する
- 設置場所の地盤確認を事前に行う
- 支柱は30〜50cm地中に埋めて安定させる
- 胴縁は水平を意識してしっかり固定する
- 立子は間隔を揃えて美しく配置する
- いぼ結びやからげ結びで強度と美観を両立する
- ホームセンターでは竹材の品質をよく確認する
- 材料は事前にリスト化し無駄な購入を防ぐ
- 庭のスタイルに合った竹垣の種類を選ぶ
- 目隠し用途では高さと遮蔽性を考慮する
- モダン住宅にはシンプルな竹垣デザインを合わせる
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